加齢黄斑変性の早期発見と予防
【加齢黄斑変性とは?】
加齢黄斑変性は老化に伴い、目の網膜の中心部分である黄斑が変性し、視力が低下する病気です。
【黄斑とは?】
黄斑は網膜の中心部分にあり、物を見る上で最も重要な役割を担っています。
カメラのフィルムに例えると、ピントが合う最も中心の場所にあたります。
黄斑が正常に機能することで私たちは物体を鮮明に見ることができ、細かい部分まで識別することができます。
【加齢黄斑変性の原因】
加齢黄斑変性の詳しい原因は解明されていませんが、老化が最も大きな要因と考えられています。
その他、喫煙、高血圧、高コレステロール血症などの生活習慣病がリスクを高める可能性が指摘されています。
【加齢黄斑変性の種類】
加齢黄斑変性は、大きく分けて乾性型と湿性型の2つに分類されます。
(乾性型)
・黄斑の下に小さな黄色い斑点( drusen )ができるのが特徴です。
・徐々に進行し、視力がゆっくりと低下します。
・全体の約90%を占める最も一般的なタイプです。
(湿性型)
・新しい血管が異常な場所に生え、出血やむくみを引き起こします。
・視力が急激に低下したり、中心が歪んで見えたりすることがあります。
・乾性型から進行する場合もあれば、最初から湿性型で発症する場合もあります。
【加齢黄斑変性の症状】
・中心が見えにくい: 字を読むときや顔を見る時に中心部分がぼやけて見えたり、暗く見えたりします。
・物がゆがんで見える: 直線が曲がって見えたり、物が歪んで見えたりします。
・視力が低下する: 中心視力が低下するため、細かい作業がしにくくなります。
【加齢黄斑変性の治療】
(乾性型)
・現時点では根本的な治療法はありませんが、栄養補助食品やレーザー治療など、進行を遅らせるための治療が行われることがあります。
(湿性型)
・抗VEGF薬という薬を眼内に注射することで、新しい血管の増殖を抑え、出血やむくみを改善します。
【加齢黄斑変性の予防】
・禁煙: 喫煙は加齢黄斑変性のリスクを高めるため、禁煙することが大切です。
・バランスの取れた食事: 緑黄色野菜や魚などを中心としたバランスの取れた食事を心がけましょう。
・適度な運動: 定期的な運動は、全身の健康維持に役立ちます。
・定期的な眼科検診: 早期発見・早期治療が重要です。
加齢黄斑変性は、早期発見・早期治療が大切です。
もし視界に異常を感じたら、早めに眼科を受診しましょう。
ご自身の目に少しでも異常を感じたら、眼科医に相談することをおすすめします。