角層部分の潤いを保つ3つの装置
角層(角質層)は肌の最外層で、外部からの刺激を防ぎ、内部の水分を保持する重要な役割を果たしています。
角層には、肌の潤いを保つために次の3つの要素が存在します。
皮脂膜
皮脂膜は、皮膚の表面にある皮脂と汗が混ざり合ってできる薄い膜です。
この膜は肌を保護し、外部の刺激や乾燥から肌を守ります。
また、皮脂膜は肌のpHバランスを保ち、細菌の繁殖を防ぐ効果もあります。
天然保湿因子(NMF: Natural Moisturizing Factor)
天然保湿因子は、角層内に存在する水溶性の成分群で、主にアミノ酸、尿素、乳酸などから構成されています。
これらの成分は水分を引き寄せ、保持する能力が高く、肌の柔軟性と潤いを維持します。
角質細胞間脂質
角質細胞間脂質は、角質細胞の間を埋める脂質で、主にセラミド、コレステロール、脂肪酸などで構成されています。
この脂質層は、角質細胞を密接に結びつけ、水分が蒸発するのを防ぎます。
角質細胞間脂質は、肌のバリア機能を支える重要な要素でもあります。
これらの成分がバランスよく存在することで、角層は健やかで潤いのある状態を保つことができます。
乾燥肌の場合、これらの成分が不足したり、バランスが崩れたりすることで、肌のバリア機能が低下し、乾燥が進行します。