赤ちゃんと大人の嚥下の違い
赤ちゃんとお大人の嚥下(飲み込むこと)は、大きく異なります。
赤ちゃん(乳児)の嚥下
- 乳児型嚥下:舌を前に突き出して、哺乳瓶や母乳を飲むのに適した飲み込み方です。
- 特徴:
- 呼吸と嚥下を同時に行える
- 口を大きく開けたまま飲み込める
- 舌が口の外に出ることもある
- 目的: 母乳やミルクを効率よく摂取すること
大人(成人)の嚥下
- 成人型嚥下:咀嚼(噛む)を行い、食塊(食べ物の塊)を形成して飲み込む飲み込み方です。
- 特徴:
- 呼吸と嚥下を別々に行う
- 口を閉じて飲み込む
- 舌を後方に引き込んで、食塊を奥に送る
- 目的: さまざまな種類の食べ物を安全に飲み込むこと
主な違い
項目 |
赤ちゃん(乳児) |
大人(成人) |
舌の動き |
前に突き出す |
後方に引き込む |
口の開き方 |
大きく開ける |
閉じる |
呼吸と嚥下の関係 |
同時に行う |
別々に行う |
食塊の形成 |
なし |
あり |
なぜ違うのか
- 成長に伴う変化: 顎や喉頭(のどぼとけ)の位置が下がり、発声機能を獲得するため、嚥下も変化します。
- 食べ物の種類: 赤ちゃんはお乳しか飲まないため、それに適した飲み込み方ですが、大人は固形物も食べるため、咀嚼が必要になります。
なぜこの違いを知る必要があるのか
- 離乳食の開始: 赤ちゃんから大人への移行期には、嚥下機能の発達を考慮した食事が必要です。
- 嚥下障害: 高齢者や病気などで嚥下困難になる場合、適切な食事や治療が必要となります。
- 子どもの発達: 口腔機能の発達を理解することで、子どもの成長を適切にサポートできます。
まとめ
赤ちゃんとお大人の嚥下は、成長や食べ物の種類によって大きく異なります。
それぞれの発達段階に合わせた適切な食事やケアが大切です。
より詳しく知りたい方へ
- 摂食・嚥下機能の発達と離乳: https://mie.hosp.go.jp/common/letter/nl_2106_01.pdf
- 子どもと大人では食べ物の飲み込み方が違う?: https://mamatokodomo-no-haishasan.com/column/detail/769