脂質異常症②
脂質異常症の原因
脂質異常症の原因は多岐にわたりますが、以下の要因が関与しています
- 遺伝的要因:家族性高コレステロール血症などの遺伝的要因がある場合。
- 不健康な食生活:飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の多い食事、過剰なカロリー摂取。
- 運動不足:適度な運動を欠くこと。
- 肥満:特に腹部肥満は脂質異常症のリスクを高めます。
- アルコールの過剰摂取:トリグリセリド値を上昇させることがあります。
- 特定の疾患:糖尿病、甲状腺機能低下症、ネフローゼ症候群など。
- 薬物の影響:特定の薬(例:β遮断薬、利尿薬、ステロイドなど)が脂質異常を引き起こすことがあります。
脂質異常症の診断
脂質異常症は通常、血液検査で診断されます。検査項目には以下が含まれます
- 総コレステロール
- LDLコレステロール
- HDLコレステロール
- トリグリセリド
脂質異常症の治療と管理
脂質異常症の治療は主に生活習慣の改善と薬物療法に分かれます。
生活習慣の改善
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食事療法:
- 果物、野菜、全粒穀物、魚、ナッツを多く摂取する。
- 飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を減らす。
- 食物繊維を多く摂る(特に水溶性繊維)。
- 適度な量の健康的な脂肪(オリーブオイル、ナッツ、アボカドなど)を摂取する。
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運動:
- 週に少なくとも150分の中等度の有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、サイクリングなど)を行う。
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体重管理:
- 適切な体重を維持する。
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禁煙:
- 喫煙をやめることでHDLコレステロール値を上げることができます。
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アルコールの制限:
- アルコール摂取は適度にする。
薬物療法
生活習慣の改善だけでは効果が不十分な場合、医師は薬物療法を勧めることがあります。主な薬物には以下のものがあります:
- スタチン:LDLコレステロールを下げる。
- フィブラート:トリグリセリドを下げ、HDLコレステロールを上げる。
- ニコチン酸:LDLコレステロールとトリグリセリドを下げ、HDLコレステロールを上げる。
- 胆汁酸シーケストラント:LDLコレステロールを下げる。
脂質異常症は早期に発見し、適切に管理することで、心血管疾患のリスクを大幅に減らすことが可能です。
定期的な健康診断と医師との相談が重要です。